漫画のような事件に巻き込まれた私。助けてくれたのは・・・

官庁関係の施設が多い地方都市に住んでいた20代の頃のお話。
いわゆる「飲み屋街」が盛んな町でした。当時20代でフリーターだった私は昼間は喫茶店、夜は居酒屋やスナックの仕事と忙しくも楽しく過ごしていました。
いまの主人と出会ったのもそこで。一見ヤクザのような風貌ですが、固い仕事に就く彼は当時30代前半だったと思います。無骨で口数が少ないのに、なぜか喫茶店のカウンターの近くのテーブルに座り、来るたびテーブルの距離が近くなってくる彼。毎度カレーハンバーグを注文し、一言、二言と言葉を交わすように。
そんなある日、喫茶店の常連さんだった男性が早期退職してスナックを開くのでぜひスタッフとして来て欲しいとのオファーが。
当時町では一番新しいビルで、全フロア飲食店のテナントが入っており、「スナックA」は1階一番奥にありました。
マスターの顔の広さでたくさんの女の子が集まり、昼間の喫茶店のお客様もたくさん来てくれ、にぎやかでアットホームなお店の雰囲気。そしてもれなく「彼」も駆けつけてくれ、しっかりカウンターの真正面に座り、彼の私への好意を確信しました。口数少ない彼でしたから、こちらからデートに誘ってあちこちデートに行きました。そんなある日、大事件が・・・!
いつものようにスナックに向かい、開店準備。金庫に違和感が。なんと10万円入っているはずの釣銭が1円もない!間もなく、酒屋さんが息を切らせお店に飛び込んでくると「やられた!マスターの野郎、逃げやがった!」と。なんと、マスターは店の既婚の女の子と逃げてしまったのです!どうしていいかわからず、彼に電話をすると「後のことは俺が全部カタをつけるから、お前はこれ以上一切かかわるな」と言われました。その後の彼の手腕は鮮やかなもので、その後私に災いがふりかかることはありませんでした。彼は転勤族だったため、その後数年間が空いたものの、後に結婚。今でも「マスターが逃げなかったら私たち結婚しなかったよね」と時々笑いあっています。