恋愛に奥手な二人が出会ったのは社員食堂でした。

夫とは同じ職場で出会いました。
私は新卒で入社し、夫は中途入社でした。私は企業内の資料室に勤務しており、夫は研究室勤務でした。そのため、お互い面識もありませんでした。
夫の存在を知ったのは、社員食堂でのことでした。その日のランチはバイキング形式だったのですが、私がフルーツをとろうとした時、ちょうど同じタイミングでフルーツに手を伸ばした人がいました。あと一人分の量しかなかったので、私は咄嗟に手を引っ込めました。そしてフルーツを諦め、席につこうとしました。その時、すみません、どうぞ。とフルーツの入ったお皿を渡してきた人がいました。それが夫との初対面でした。
私は申し訳なくて「大丈夫です。すみません。」と断りましたが、彼は大丈夫ですよとニッコリ笑ってフルーツを置いていきました。その笑顔がとても爽やかだったので、すごく恥ずかしくなったのを覚えています。

次に彼と会ったのは、私のいる資料室に夫が文献依頼に来たときです。お互いにアッと声が出て笑い合いました。そこでやっと彼が研究室勤務であることがわかったのです。彼の依頼してきた文献を一緒に探すうちに話が弾み、とても話しやすい人だなと感じました。

それから度々彼が資料室に足を運ぶようになり、仲は深まっていきました。彼は私より2歳年下でした。その時不意に「年上は嫌かしら。」と思った自分がいて、いつの間にか彼に惹かれていた自分に気がついたのでした。ですから、彼から連絡先を聞かれた時は本当に嬉しかったです。

彼も私もあまり恋愛には積極的ではなく、恋愛経験も少ないほうでした。そのことでも似ているなと感じましたし、物事や人に対する価値観もとても似通っていました。
何度か食事をし、最終的に彼から告白されて付き合うことになりました。